プロジェクト概要
日本清酒の発祥の地と謳われる「奈良」。日本最古の技術や歴史、酒造技術が今なお伝わる日本酒の魅力を、酒造技術や歴史、文化を包括した「奈良の日本酒」のストーリーとして、海外のターゲット層へ届けるブランディングを行いました。
初年度となった今回の取り組みでは、今後の基盤となるブランドコンセプトの策定をはじめ、多言語対応のWebサイトやブランドムービーによるデジタル情報発信の強化、正暦寺や奈良豊澤酒造を巡るツアーの造成を実施しました。日本酒を起点に奈良の「歴史」「食」「自然」などの魅力を掛け合わせ、持続可能な観光システムの構築を目指し、事業全体を推進しています。
戦略とソリューション
ポテンシャルを可視化させるリサーチとブランドコンセプト策定
奈良の日本酒や関わる地域事業者の「SEEDS(らしさ・強み・想い)」と「NEEDS(課題)」を把握するため、酒蔵や寺社など31の関連事業者に対して対面およびオンラインでヒアリングを実施しました。また、近畿圏での観光目的のポジショニングマップや、訪日外国人のカスタマージャーニー、各国(エリア)の関心・特徴などを分析し、奈良酒のインバウンド市場におけるポテンシャルと課題を浮き彫りにしました。
日本酒の飲酒経験と奈良酒の魅力度を掛け合わせたポテンシャル分析により、各国を「有望国」「ポテンシャル国」「課題国」に分類。2日間のワークショップを通じて奈良酒のSEEDSとインバウンド顧客のNEEDSをすり合わせ、「Immerse in Japan 息を呑む、日本へ」というブランドコンセプトおよびキャッチコピー、PRロゴ、奈良に「手つかずの日本の風景」が残っていることを表現したブランドムービー、ショート動画12本(6テーマ×2種)を制作しました。
多言語Webサイトの構築と事業者向け情報発信支援
インバウンド客を含む幅広いターゲット層の来訪に対応するため、Webサイトは多言語対応に。策定したブランドコンセプトを視覚的に表現し、奈良の日本酒の魅力を発信する基盤を整備しました。また、各酒蔵への来訪を促進するため、Googleビジネスプロフィール(GBP)の活用による事業者支援を推進。活用のメリットや初期設定、運用マニュアルを作成し配布を行いました。
旅行商品の造成と体験コンテンツ企画
阪急交通社において、「『日本清酒の起源を味わう』清酒発祥の地『菩提山正暦寺』と『大安寺』、『奈良豊澤酒造蔵』奈良 日帰り」というバスツアーを造成・販売しました。また、喜多酒造の酒蔵見学、梅乃宿酒造の酒蔵見学・梅体験、河合酒造のきき酒体験など、既存の体験コンテンツを掘り起こし、タリフとして集約。個別の点であった地域資源を線で結び、インバウンドを含む多様なニーズに応える受入体制の基盤を整備しました。
私たちの役割
- マーケティングリサーチ(事業者ヒアリング、オープンデータ調査、インバウンド旅行者へのヒアリング調査)
- ワークショップ企画運営
- ブランドコンセプト策定
- ブランドストーリー制作
- キービジュアル、動画制作
- 特設WEBサイト構築
- 旅行商品造成(阪急交通社による日帰りツアー)
成果・効果
マーケティングリサーチやヒアリング、ワークショップを経て、地域の多様なステークホルダーが共通して掲げられるブランドコンセプトを確立しました。これまで個別に発信されていた地域の魅力をひとつのストーリーへと統合したことで、県・事業者・旅行会社が足並みを揃えてプロモーションを展開するための一貫性のあるブランド発信体制を整えました。